フラメンコを見たことがある方ならイメージが湧くと思いますが、ステージには、バイレ(踊り)の人の後ろにギター、カンテ(歌い手)、パルマを叩く人がいます。パルマを叩く人はパルメーロ(女性ならパルメーラ)と呼ばれていますが、いない時もあります。歌い手が兼ねていることもあるので。
そのパルメーロですが、コンパスを刻むという大切な役目があります。「フラメンコはコンパスだ」と言われるのですが、コンパスをきっちり刻むから、ギター、カンテ、バイレのリズム崩壊を避けられるんですね。感情が入り、盛り上がってくると、リズムも早くなり、走ってしまうのが多々あるので、それをメトロノームのようにしっかり刻むのがパルメーロの基本の仕事です。でも実はもーっと奥が深いんですね。 手拍子の音には、高い音のセコ、低い音のバホがありますが、場面場面で使い分けています。そして踊り手が次に何をしようとするのか見極めて、区切ったりします。(言葉が難しいですが・・・)
パロ(曲種)によってのリズムも何種類もあります。例えばタンゴだと、タンゴ デ トリアナ、タンゴ デ マラガ、タンゴ デ グラナダ などたくさん種類がありますが、歌の歌詞もですが、最後のはけ歌で同じ歌詞を繰り返すエストリビージョの時、いつ終わるのか、また踊り手がなにかやろうとするのか・・・など、見きわめどころがいっぱいあるときも、踊り手に合わせてくれたりします。とにかく手拍子一つでメッセージを発するんですから深いわー!
そんなパルマを私は練習しています。この一年、家庭のことが多忙だったり、怪我も多くて踊りを休んでいましたが、やっと体調もいい感じになってきました。踊りをやるならパルマもカンテも知っていた方がいいんです。だから、年中無休でやることたくさんあって楽しいですわん。一人でも多くフラメンコ仲間が増えるといいなあと常々思いながら、さあて、今は深夜だけど、パルマ練習します。もちろん「バホ」の低い音で。